行為能力制度の、それぞれの類型ごとに、その内容を勉強しましょう、の第2弾! 今日は、保佐の要件と効果については、条文を確認して理解するようにしてね。 漢字間違えないように気をつけてね。補佐じゃなくって、保佐だからね。 |
||
こくこく(相槌) |
||
前回は、最後の最後にお小言散々受けたからなぁ。 今日は、やる気見せないと、また光ちゃんの雷落ちていまいそぉだお。 |
||
普通に勉強する姿勢でやってくれればいいだけだから、そこまで私も厳しいこと言ってないわよ? それじゃ、保佐の定義についてからね。 『精神上の障害により、事理を弁識する能力が著しく不十分である者』(民法11条)が、保佐開始の審判を受けた場合、その者を、被保佐人というのよ。 さ、じゃあまず六法で、民法11条を確認してね。 |
||
光ちゃん見てるぅ? 聞いてるぅ? あたし、六法ひいているよぉ?。 民法第11条。 『(保佐開始の審判) 第11条 精神上の障害により事理を弁識する能力が著しく不十分である者については、家庭裁判所は、本人、配偶者、四親等内の親族、後見人、後見監督人、補助人、補助監督人又は検察官の請求により、保佐開始の審判をすることができる。ただし、第7条に規定する原因がある者については、この限りでない。』 |
||
六法ひくぐらいで、どんだけアピールしてくれてんのよ。 ここにいう7条に規定する原因がある者、っていうのは、成年後見を受けている人、すなわち成年被後見人のことね。 事理を弁識する能力について、「欠く常況」にある者は、成年被後見人で、「著しく不十分」である者は、被保佐人に該当するってことね。 条文がよく似ているから、その違いに注意して読んでね。 |
||
なんか、あたし成年後見については、あんまり覚えてないんだけど・・・ | ||
聞かずにガチで寝てて、覚えがあるわけないじゃないの! 睡眠学習なんてムシのいい話はないんだからね! ソレは、自分で教科書読むなりして、復習しておくことね。 それじゃ、保佐の要件と効果について確認するわね。 要件については、 実質的要件は、精神上の障害により、事理を弁識する能力が著しく不十分であること。 形式的要件は、本人、配偶者、その他一定範囲の者からの請求があること。 このあたりは、成年被後見人と殆ど同じよね。 成年被後見人の際に、言わなかったからココで言うけれど、審判相互の関係があるのよね。 例えば、保佐人をつけようと思って、開始審判を請求した際に、被保佐人になる本人が、既に成年被後見人または、後で勉強する被補助人である場合には、家庭裁判所は、まずそれらの開始の審判を取り消さないといけないの(民法第19条)。 被ってしまうことになるから、事前に受けていた審判の取り消しがあるということね。 効果については、家庭裁判所は、保佐開始の審判をするときは、本人である被保佐人のために、保護者となる保佐人を選任することとなるの(民法第876条の2第1項)。 |
||
こくこく(相槌) | ||
続いて、被保佐人の行為能力について、まとめるわね。 「日用品の購入その他日常生活に関する行為」は、事理を弁識する能力を欠く常況にあるとされる成年被後見人であっても、単独で有効になしえるものなのだから、それより障害の程度が軽い被保佐人は、当然、単独で有効になしえることとなるわ(民法13条1項但書)。 問題は、その他の行為についてね。 その他の行為については、民法が財産管理上、重要と考えて列挙している9種類の行為に加えて、特別請求行為とされるものを除いて、単独で有効になしうるわ(民法13条1項本文及び13条2項)。 単独では有効になしえない行為のうち、前者、つまり、民法が財産管理上重要と考えている行為については、民法13条1項本文1号から9号にあげられているから、それは六法で条文を読んで確認しておいてね。 後者、つまり特別請求行為については、13条2項を六法で確認してみましょうか。 |
||
ひくことも勉強なんだよねぇ〜。 いやぁ、六法ひいていますよぉ。 こんなにブ厚くって重たい六法を、女の細腕でひくなんて、これはもう結構な重労働だけど、文句も言わずにひいているんだよねぇ。 え・・・っと。 民法第13条2項だったっけ? 『(保佐人の同意を要する行為等) 第13条 家庭裁判所は、第11条本文に規定する者又は保佐人若しくは保佐監督人の請求により、被保佐人が前項各号に掲げる行為以外の行為をする場合であってもその保佐人の同意を得なければならない旨の審判をすることができる。ただし、第9条ただし書に規定する行為については、この限りでない。』 |
||
六法ひくぐらいで、どんだけ騒ぐつもりよ? 特別請求行為というのは、今、サルが読んでくれた13条2項の内容のとおりなんだけど、ちょっと分かりにくいかも知れないから、簡単に説明するわね。 つまり、本人、配偶者、その他一定範囲の者(4親等内の親族や検察官)の請求により、家庭裁判所が特に追加指定した行為については、被保佐人は、単独では有効になしえない、ということなの。 この追加指定された行為が、特別請求行為ってことね。 |
||
被保佐人が、単独では有効になしえない行為を、保佐人の同意なしにやってしまったら、どうなるんですか? | ||
その行為については、保佐人だけではなく、本人(被保佐人)自身も、取り消すことができるわ(民法13条4項、120条1項)。 ちなみに、本人(被保佐人)は、保佐開始審判の取消し審判を経て後、自ら追認することができるわ。(民法20条4項)。 保佐開始審判の取消し審判を経た後っていうことは、つまり、かつては制限能力者であったが、今は異なるという状態になった後ってことね。 |
||
こくこく(相槌) | ||
被保佐人の保護者となる者は、保佐人になるわ(民法12条)。 保佐人の役割・権限について説明するわね。 保佐人の役割・権限については、成年後見人と同様、身上について、と財産について、と分けて考えるべきなのね。 身上については、根拠条文こそ異なれど内容的には、同じ身上配慮義務と善管注意義務とがあるわね(民法876条の5第1項、第2項)。 異なるのは、財産についてね。 同意権は、必ず付与されるものなんだけれど、成年後見人には与えられた代理権は、保佐人については、原則として与えられないの。 同意権(追認権=事後同意権)と取消権は、さっき言った被保佐人が同意を得るべき民法が定める財産管理上重要な行為と、特別請求行為を行う際、またはその同意を得ずに、これらの行為を行った際に求められるのよ。 ちなみに、成年被後見人と異なり、被保佐人は、保佐人が同意をしないときは、家庭裁判所に対して、保佐人の同意に変わる許可を与えるよう請求することができるの(民法13条2項)。 これは、自己決定権の尊重の理念の現れであるとされているわね。 |
||
こくこく(相槌) | ||
代理権については、原則として保佐人に与えられない・・・ということは、例外もあるということよね。 それが、代理権の付与の審判なのね。 六法で民法876条の4第1項と第2項をひいてみて。 |
||
民法第876条の4ですね。 『(保佐人に代理権を付与する旨の審判)第876条の4 1項 家庭裁判所は、第11条本文に規定する者又は保佐人若しくは保佐監督人の請求によって、被保佐人のために特定の法律行為について保佐人に代理権を付与する旨の審判をすることができる。 2項 本人以外の者の請求によって前項の審判をするには、本人の同意がなければならない。』 |
||
ポイントは、2項の存在よね。 保佐人が代理権をもつということは、被保佐人にとっては重大な利害関係を有する問題よね。 だから、本人以外の者の請求により代理権を付与するには、本人の同意が必要とされているのよね。 因みに1項にいう「特定の法律行為」とは、13条1項に列挙された行為に限定されないのよ。 例を挙げると、預貯金の管理・払戻しや、財産管理と関連性の高い身上看護を目的とする法律行為や、これらの法律行為に関連する登記・供託の申請行為などが考えられるわね。 なお、今話した同意権、代理権については、その範囲を変更することもできるからね(前者は民法14条2項、後者は876条の4第3項)。 |
||
難しい論点だね。 でも、今日のあたしはやる気に満ち満ちているから、頑張って理解に努めていることが、光ちゃんにも伝わっているよね? |
||
今日の話の、どこに論点があったのよ? 制度の説明しか、していないじゃないの。 あんた、眉間に皺寄せて「難しい」って言いさえすればいいと思ってんでしょ! 利益相反行為については、保佐人は、臨時保佐人の選任をすることが、民法876条の2第3項によって定められているわ。 監督者については、家庭裁判所は必要があれば、請求または職権により、保佐監督人を選任することができることが、民法876条の3に定められているわ。 保佐開始審判の取消しについては、本人の能力が回復すれば、本人、配偶者、その他一定範囲の者の請求により、家庭裁判所がこれを取り消すことが民法14条1項に、それぞれ定められているから、後から見ておいてね。 |
||
こくこく(相槌) | ||
保佐は、これくらいかな。 | ||
最後、手ぇ抜いてんじゃねぇお! | ||
成年後見と、似たようなところは、条文だけ見ておいてもらえばいいかな、って思ったのよ。 別に手を抜いたつもりはないわよ。 |
||
世の中には、成年後見について知らない人もいんだよ! そういう人もいるという前提で、話ができないもんかねぇ。 |
||
そういう方は、一つ前の勉強会に戻って見て頂ければいいかと思いますが? | ||
ぐう正論だお・・・ | ||
まさか木下さんは、先日の勉強会から、何の上積みもされずに、今日の勉強会をお迎えになられたなんてことはないですよね? | ||
え? え? え? |
||
ガチで寝ていたと、あれだけ臆面もなく仰られた、あの回の理解のままに、今日の日をお迎えになられたなんてことはないですよね? ねぇ? |
||
も、も、もちろんじゃない! | ||
それなら、似たような制度については、特に細かく言及する必要はないということは御理解頂けるかと思うんですけど? | ||
そ、そ、そうだね。 うんうん。 光ちゃんの言うとおりだよね。 |
||
同じ認識に立てたみたいで嬉しいわ。 それなのに、どうして木下さんは、そんな浮かない顔をされてみえるのかしら? |
||
ソレ言うなら、どうして光ちゃんこそ、そんな犯罪者面してるの? | ||
ちょっとっ! 言うに事欠いて、犯罪者面とはナニよ!? よくも言ってくれたわね! あんただってサル顔じゃないのよ! |
||
ウキっ! あたし、サル好きだからサル顔でもいーもん! ざまぁっ!! |
||
きいぃぃぃぃっ! ナニよ、その返しはっ!! じゃあじゃあ、私だって・・・あ・・・私は・・・私・・・は・・・・ |
||
うんうん。 犯罪者好きだから、犯罪者顔なんだおね? ニシシシシシシ。 |
||
違う違うっ!! 私、別に犯罪者が好きなわけじゃないわよ! |
||
否定するのは、犯罪者が好きではない点だけってことは、自分が犯罪者面しているっていう認識はあるんだね。 良かったぁ。 お互い同じ認識に立てたみたいで。 |
||
・・・・・はぁはぁ。 ・・・コレで勝ったなんて思わないでよね? |
||
ウキっ!! | ||
・・・。 (どうして、いつも明智先輩にこれだけお世話になっているのに、そんな態度がとれるのか、藤先輩がワカラナイです。) |